エクソスケルトン X

ニュース&イベント

自由な動きを目指す歩行用エクソスケルトンの AUTONOMYOをヒントに Only Watchを支援するために製作されたユニークピース

ジュネーブ-ユリス・ナルダンは今年、Only Watchが支援するデュシェンヌ型筋ジストロフィーなどの神経変性疾患の研究の大義と深く結びつくブランドのコンセプトウォッチを開発しました。

BioroboticsラボやTranslational Neural Engineeringラボの系列のEPFL(スイス連邦工科大学ローザンヌ校)のリハビリテーションと支援ロボットの研究グループであるREHAssistは、変形性の筋疾患の患者の方への適合度が世界で最も高いエクソスケルトン(外骨格/パワースーツ型ロボット)のAutonomyoを開発しました。この装具は、着用するとヒトの骨格を模倣し、動き(下肢の屈曲、伸展、外転)の意図を検知し、着用者に歩行させることができます。この開発に伴い、2019年度のOnly Watchのチャリティオークションの支援の一環として、スイスのウォッチメーカーのユリス・ナルダンはこのたび、ユニークピースのEXO-Skeleton Xをデザインしました。この「スケルトン」ウォッチは、サファイアクリスタルからギアトレインの全容を眺めることができます。このシリーズをさらに充実させているのが、装着感を劇的に向上させるケース中央に固定された4枚の屈曲性のあるブレードから成るエクソスケルトンです。時計製造界のスケルトンもバイオロボティクス界のスケルトンも、念頭の目的は同じであり、それは筋ジストロフィーの詳細な研究を行うと同時に、利用できる治療法が増えるまで、より高い自律性を提供することです。

ユリス・ナルダンは、今年で8回目の開催となる世界的に名高いこのオークションにユニークピースのEXO-SKELETON Xを寄付しています。デュシェンヌ型筋ジストロフィーの研究資金を集めることを目的に、約50社の時計メーカーのブランドから腕時計が出品されますが、ユリス・ナルダンがOnly Watchに提供するタイムピースもその一つです。

AUTONOMYO

神経筋疾患は変性を伴い、残念ながら現在のところ治癒の難しい疾患です。筋肉の重大な機能喪失が特徴の疾患で、日常生活の動作が悪化し、特に歩行が困難になります。21世紀初期には、新たな技術の到来により、動力付きの装具のシステムを製作することができるようになりました。今ではこの装具はエクソスケルトンとして知られています。最初に開発されたこの装置は、驚くことに、対麻痺の方の歩行を可能にしました。この装置のおかげで再び歩けるようになったのです。

AUTONOMYOは、さまざまな課題を乗り越えるエクソスケルトンです。身体の動きが全体的に自由になるようにするため、股関節と膝には動力付きの軸が6本、また踵には受動型の軸が6本装備されています。このエクソスケルトンを装着すると、ロボット風の歩き方ではなく、もっと複雑な動きが可能になります。AUTONOMYOのチームは、動きの意図を検知しバランスを強化するというコンセプトにも取り組んでおり、装置で補助される身体の動きの協調や、安全性のレベルの向上などの実現を目指しています。このような課題を克服するため、身体の動きや力、不動の状態などを検知する複数のセンサが、高度なアルゴリズムにより1秒につき約500回処理します。現行のエクソスケルトンの重量は25kg(55lb)で自立しますので、装着者が装置の重さを感じることはまったくありません。また、身長に合わせて160cm(63インチ)から200cm(79インチ)まで調整できます。

この研究グループのREHAssistのリーダーであるモハメド・ボウリ博士によると、「Autonomyoは、松葉杖なしで過ごせるように設計されてきた特別な装置です。我々の目標は、たとえば、筋ジストロフィーの患者の方が歩行するのを支えたり、バランスを管理したりすることができるようにすることです。このプロジェクトは、神経筋疾患に取り組む団体(ASRIMMおよびFSRMM)と協同で2015年に始まったもので、患者の方の日常生活の向上という明確な目的があります」。また、「あわせて、歩行支援装置によって車椅子の利用の開始を遅らせるという期待も持って取り組んでいます」と力強く語られています。

EXO-SKELETON Xは概して、このような未来的な動力付き装置を、特にAUTONOMYOを直接参考にしたモデルです。ユリス・ナルダンのチームがこの特殊なピースを開発し、「時計製造界のエクソスケルトン」を組み込むことに込めていたのは、この疾患の患者の方に対してフルサポートを示したいという願いでした。 

エクソスケルトンというテーマは満場一致で決まりました。タイムピースとその目的との間にある強い関係性を築くことに決定したのです。このテーマは当社の中核に近い大義であり、EXO-SKELETON Xを通してこれを表現したいと考えていました。ユリス・ナルダンの時計職人とデザイナーによってこのタイムピースに注がれた情熱は、この神経変性疾患の研究の発展に対するMonegasque Association against Muscular Dystrophy(モナコ筋ジストロフィー協会)会長の大いなる尽力の証です」 とユリス・ナルダンCEOのパトリック・プルニエはコメントしています。

スケルトンムーブメント、スケルトンケース:SKELETON Xが生物工学的に

2019年1月にSIHHで発表されたSKELETON Xは、生物工学的な印象を与えるケースを採用し、エルゴノミックなデザインを際立たせています。屈曲性のあるダブルブレードがスクリュー2本でケース側とラグ側に取り付けられており、ラグとケースとの間にわずかに遊びをもたせることで、タイムピースのフレキシビリティを高めています。ストラップは簡単に調節できる非一体型で、エルゴノミクスの特性を引き立てています。このテキスタイルストラップは、手首にぴったりとフィットするようにデザインされた、医療用エクソスケルトン(外骨格)のしなやかなストラップを思わせます。そのほかにアンスラサイトグレーのPVDベゼルを合わせ、オレンジのスーパールミノバのスプラッシュをインデックスと針に施し、いずれもこのタイムピースの魅力となっています。文字盤は、長方形の内側にホワイトのデザインをあしらった分子構造で、Only Watchの背景にある医療的な目的を表現しています。

サイズは小ぶりな42mmでEXO-SKELETON Xのケースのシャープなラインがトレンド感をはっきりと打ち出しています。印象的な幾何学的な模様と、Xで描かれた4つのインデックスが目を楽しませてくれます。フリーク ビジョン最大の技術革新により、キャリバー UN-371の心臓部では、時計内部で時を刻む姿をはっきりと見ることができます。また、超軽量のシリシウム製のテン輪の外縁にニッケルフライウエイトと安定化マイクロブレードを備えています。

ONLY WATCH

Only Watchオークションは、モナコ大公アルベール2世殿下のご支援のもと、Monegasque Association against Muscular Dystrophy(AMM:モナコ筋ジストロフィー協会)によって設立されました。ヨットショーの一環としてモナコで初開催となる待ちに待ったこの隔年イベントは、11年にわたってユリス・ナルダンが後援してきました。このイベントは、デュシェンヌ型を含む筋ジストロフィーの研究資金を集めることを目的としています。デュシェンヌ型筋ジストロフィーの罹患率は出生男児3,000人に約1人の割合で、身体のすべての筋肉の進行性の変性を引き起こします。

Only Watchでは、ラグジュアリーなウォッチブランドのユニークなタイムピースが勢ぞろいします。2005年以降、約50社のブランドから提供された時計のおかげで、この目的に対して約4000万スイスフランが集まりました。2019年のコレクションは、世界中の多彩なイベントの開催地で公開されますが、そのトップを切って、9月25日から28日に開催されるモナコ・ヨットショーで初公開されます。その後、このツアーはドバイ、パリ、ロンドン、ニューヨーク、東京、シンガポール、香港、台北をまわり、最後にジュネーブのフォーシーズンズ ホテル デス ベルゲスに11月9日に到着し、オークションハウスのクリスティーズに出品される予定です。

Only Watch イベントについて: http://www.onlywatch.com/

RehAssist について: https://rehassist.epfl.ch/