マリーン トルピユール デュアルタイム

20世紀に入り、ビジネスでの出張やレジャーの外出が一般的になると、時計メーカーは ローカルタイムとホームタイムの2つのタイムゾーンを同時に表示できる時計を設計するよ うになりました。
1994年、ルードヴィヒ・エクスリンはユリス・ナルダンのためにGMT±機構を開発しまし た。それは時針の時間帯を瞬時に変更するための「+」と「-」の2つのプッシュボタンと、 9時位置の基準時刻を表す小窓にホームタイムを継続的に表示します。2014年には、ユリ ス・ナルダンはGMT±機能を搭載した初の自社製キャリバーUN-334を、「 GMT± デュア ルタイム(マニュファクチュール)」の名称の腕時計として発表しました。
今年新しい「マリーン トルピユール デュアルタイム」は、自社製キャリバーUN-334の技 術的に優れた点と、古のマリンクロノメーターのDNA（フルーテッドベゼル、カウンター、 ローマ数字インデックス）を兼ね備えています。このムーブメントは時、分、6時位置にス モールセコンド、2時位置に前後に調整可能なラージデイトの日付窓を備えています。9時 位置の小窓には24時間表示のホームタイム、8時位置と10時位置の「＋」「-」プッシュボ タンで短針で表すローカルタイムを簡単に調整できます。さらに、カレンダーはローカルタ イムの前後方向に合わせ自動的に同期します。

エキスパート: シリシウムテクノロジー

ユリス・ナルダンの他マニュファクチュールキャリバーと同様、UN-334にはシリシウム技 術を採用しており、脱進機、アンクル、ヒゲゼンマイの全てをこのメタロイド（金属に似た 素材）で製作しています。21世紀初頭、ユリス・ナルダンの先駆的な開発努力により初め て時計製造に導入された前衛的な素材シリシウムは、ほとんど潤滑油を必要とせず、摩耗に 強いという特徴を備えています。シリシウムの製造技術は複雑であるため、今日ごく一部の マニュファクチュールだけが製造できる素材です。

マリーン トルピユール トゥールビヨン グラン・フー

ユリス・ナルダンのトゥールビヨン クロノメーターは、19世紀後半に誕生した芸術的作品です。トゥー ルビヨンは、地球の重力によって生じる垂直方向の振動運動の速度の偏差を補正することが主な機能で、 最高の精度を追求するという取り組みの一環として作られました。1980年代以降、メゾンはこの遺産を永 続させ、絶えず新しい回転キャリッジを開発し、時計製造の歴史に名を残しています。
昨年はブラックのグラン・フー エナメルの「マリーン トルピユール トゥールビヨン」を175本限定 で製作しました。今回は通常品としてホワイト グラン・フー エナメルの「マリーン トルピユール トゥールビヨン」を発表しました。サファイアクリスタルのオープンケースバック、ポリッシュとサテン 仕上げのスチール製ケース、フルーテッドベゼルに仕上げています。ドンツェ・カドランが制作したホワ イトの「グラン・フー」エナメル文字盤は、12時位置にパワーリザーブを表示します。自動巻きマニュ ファクチュールキャリバーUN-128は、ユリス・ナルダンが特許を取得し、2015年のGPHG（ジュネーブ 時計グランプリ）でトゥールビヨンウォッチ賞を受賞したシリウム製アンクルとコンスタントエスケープ メントのフライングトゥールビヨンを搭載しています。

エキスパート：グラン・フー エナメル

エナメル制作は、極めて少ない職人によって習得された装飾技術で、現在ではエナメル文字盤は一流時計 メーカーが製造する時計にのみ使用されています。複雑で緻密なディテール、そしてリアルな装飾が、歴 史的に見てもコレクターがエナメル文字盤の時計を欲しがる主な理由といえます。
ユリス・ナルダンは、エナメル制作におけるリーダーであり、この職人的サヴォアフェール（技）を守り 続けています。ユリス・ナルダンは、先祖代々に伝わる伝統に基づき、この種の文字盤を一貫して製造し ている、傘下のドンツェ・カドランと連携しています。ドンツェ・カドランの職人たちは、クロワゾネ、 シャンルベ、フランケ、グラン・フーなど、さまざまなエナメル技法を駆使しています。グラン・フーと は、760～900°Cに加熱した炉でエナメルの粉を溶かすことが由来で、ブランドが持つ伝統的エナメル制作

マリーン トルピユール トルピユール

天文学は、人類が最も古くから取り組んできた研究の一つであり、常に人間の好奇心を刺激し てきました。特に月は、海や私たちの生活に直接影響を与えるため、常に関心を持たれてきま した。
ユリス・ナルダンは、19世紀後半にムーンフェイズ機構を搭載した時計の設計を始めました。 初のマリーン トルピユール ムーンフェイズは、2021年にステンレススティール製ケースでブ ルーとホワイトの文字盤を備えたモデルで、各300本の限定生産で発表しました。その成功を受 け、今年ユリス・ナルダンは、シリシウム製ヒゲゼンマイ、ダイアモンシル製がんぎ車とアン クルを備えた自動巻きキャリバーUN-119を搭載した42mmローズゴールドケースの「マリーン トルピユール ムーンフェイズ」を通常コレクションに導入しました。12時位置にパワーリザー ブ、6時位置にスモールセコンドとムーンディスクを表示する2カウンターデザインです。カウ ンターに現れる月は、PVD加工の星空を背景に姿を現し、エレガントな輝きを放ちます。 50m 防水仕様のこのタイムピースには、ローズゴールドのフォールディングバックルが付いたダー クブルーのアリゲーターストラップを装着しています。

エキスパート：ダイアモンシルテクノロジー

2001年に発表した「フリーク」にいち早くシリシウムを採用したユリス・ナルダンでは、シリ コンに人工ダイヤモンドを組み合わせたプラズマ表面処理「DiamonSil/ダイアモンシル」 （2009年特許取得）も採用しています。このダイアモンシルのプラズマ技術は、ブランドを象 徴するノウハウのひとつです。 マリーン トルピユール ムーンフェイズ」のシリシウム製がん ぎ車とアンクルは、この人工ダイヤモンド層でコーティングしており、その性能を最適化する ことで磁気や摩擦、年間数百万回受ける衝撃への耐性を向上させます。